yasuhide ono
福岡
四児の父
世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始
2013年福岡県宮若市に移住
2015年9月新月より福岡県宮若市にて うつしき というギャラリーを始動
文武両道、百姓2.0的な生き方の実践や日本の美意識や東洋的価値観を追求する
2021年5月にensをオープンしてから、12月の今年最後の展示は、うつしきのオーナーでもあり、ジュエリーデザイナー、yasuhide onoとしても活動する小野泰秀にお願いしたいとensをオープンする以前、だいぶ前から決めてお願いしていました。
彼にはいくつか肩書きがあるけれど、私はそういった肩書きよりも彼のもっと奥、その奥にある彼自身のアイデンティティや思想にこそ、とても興味があるし、そこの部分こそを作品や空間、このホームページといった媒体を使って伝えたいと、心から思うのです。
11月の前半、小野君を訪ね福岡県宮若市にあるうつしき(ギャラリーショップ)を訪ね、またうつしきに関わる人達にも話を聞いてきました。

うつしきとは
まず初めにずっと尋ねたかった事、うつしきって一体何か?という事、小野君に尋ねてみました。
「何って、一つではないのですが、実験の場でありたいし、コミュニティーだったりもするし、一番は皆で高め合い成長出来る場でありたい。」
そして彼はこう言います。
「昨日出来なかった事が今日出来る様になる喜びが自分の中では大きくて、その楽しみを皆で共有したい。」
小野君の口から今まで何度も聞いてきた"成長"という言葉。
本当に貪欲な人だなと思うのです。
それと同時にきちんと行動に移し、体現する人。
それが出来ているという事は、つまり、とっても真面目で努力家だという事。
VOL.02 exhibition「うつしき展」取材より 2021年11月
私の周りには物作りや物に限らず表現する事を生業にして生きている人が多くいます。そして、その多くの人達が自分の生き方にとても純粋で、中心に通っている何かを強く持っている人ばかりです。
ですが、彼ほど純粋に学び、真面目に考え、努力をし続けれる人は多く知りません。勿論、形にしていく方法や方向性は人それぞれ違って良くて、違って当然なのですが、それ程までに小野君は勉強家で真面目で、常に挑戦し形にしてきた人間です。そして、人を惹きつけ魅了し、人の心を動かす事の出来る人だと思うのです。

美しい人
まだyasuhide ono が形になる前、うつしきという場ができる前から一番近くで、彼の事をずっと見続けているのが奥さんの佳王理ちゃんで、彼女もまた、そんな小野君の思想に共感し、どんな時も側で支え共に苦楽を味わい、うつしきを作ってきた一人です。そんな彼女にも話を聞きました。
「yasuhide onoもうつしきも、小野泰秀そのものなんです。小野泰秀が大きな樹だとしたら、私は枝だったり、葉であったり、そういった存在であれたら良いと思うんです。」
彼女が語る言葉や声色は勿論、小野君やうつしきについて語る時の彼女の瞳の美しさに私は思わず涙が溢れそうになった事を強く覚えています。
言葉に本物の想いがのっている時、愛情が言霊に変換された時、人はこんなにも心動かされるんだと改めて感じ、そんな対話をしてくれた佳王理ちゃんの事を、何て美しい人なんだろう!!そんな風に思いました。
彼女もまた、小野君と同様にうつしきを通してこの場に関わる人、お客様や作家の皆さん、うつしきで働くスタッフにとって、細やかでも何か心が動くきっかけになり、良い循環を生む場にしたいと美しく力強い眼差しで語ってくれました。
佳王理ちゃんと話す事でまた、こんな美しい人を引き寄せられた小野君のエネルギーや魅力を改めて感じるのです。

教育
常に向上心を持ち、活動してきた小野君にこれから先やっていきたい事を聞くと、「教育です!!」とはっきりと答えてくれました。
「何か変わりたい!何かやってみたい!そんな人の力になりたい!!
大人だろうが、子供だろうが、学びって何歳になっても出来る事だと思うんです。
学ぶっていう事に貪欲に、自発的に動ける場を作りたい。皆で高め合っていける環境をどう作るか?考えています。
そして、美しいものは人の心を潤すし、何かを変える力があると信じているし、そこにずっと携わっていきたい。」
そんな事を話してくれました。
作家の作品発表の場である展示や販売に始まり、小野君本人が魅了され収集し始めた古物の販売、最近では学びの場とうたい、料理教室などの会を開き、どんな人でも気軽に参加出来る場を設けたりもしている。
まずはやってみるを体現するべく、うつしきは生き物の様に変化し続けます。
そして、このうつしきに携わり共に場を作っている人の数もオープンから6年で随分と増えている様に思います。
小野君と話をし、その思考やうつしきの在り方から、ensでの今展ではyasuhide onoの作品を中心にもっとうつしきの伝えたい事を発信する方法はないかと考えました。
そこで、共に切磋琢磨し、自分はどう生きどんな風にありたいか、自問自答しながらうつしきに関わり個人としても表現しているスタッフの皆さんにも参加して貰い、小野君が常々口にしている「皆で高め合い成長したい!」を体現するべく、うつしき展を行いたいと考えました。
01 | 02